GoogleがChrome OSのテストを開始するため、開発者向けにオープンソースとしてリリースした。だがエンドユーザーが同OSを使えるのは2010年後半になるという。
Chrome OSは、GoogleがNetbook向けに開発しているWeb OSだ。MicrosoftのWindowsやAppleのMac OS Xなど従来型のOSを搭載したコンピュータに代わる選択肢を目指している。これら従来のコンピュータは起動に何秒も、あるいは古いマシンでは何分もかかる。多数のデータチェックプロセスを実行するためだ。
WindowsやMac OS Xと同様に、Chrome OSはユーザーがアプリケーションを実行したり、管理したりできる。だがアプリケーションをデスクトップにダウンロードするWindowsやMacとは違って、Chrome OSはクラウドコンピューティングと呼ばれるモデルを使って、インターネットをプラットフォームとして利用する。Microsoftは先日、独自のクラウドプラットフォーム「Windows Azure」を1月1日にユーザー向けに提供すると発表した。
Chrome OS上ではGoogleのChromeブラウザが走り、ユーザーがWebアプリケーションにアクセスするためのゲートウェイとなる。すべてのアプリケーションは、Googleのサーバがつくるクラウド内で動作する。
Googleの製品管理責任者サンダー・ピチャイ氏はマウンテンビュー本社で行ったデモで、Chrome OSがNetbookに搭載されてユーザーのもとに届くのは少なくとも1年後だが、開発者はオープンソースライセンスの下で同OSのコードをダウンロードし、改変できると語った。
「今日からコードを完全にオープンにする。Google開発者が外部の開発者と同じコードツリーで作業するということだ」と同氏は述べた。サードパーティーの開発者に、Chrome OS上で動作するアプリケーションを構築してもらうことが狙いだ。
同氏はまた、Chrome OSにおけるGoogleの目標がスピード、シンプルさ、セキュリティであることも語った。Chrome OSを「非常に高速」にしたいとし、「電源ボタンを押したらテレビのように起動するようにしたい。電源を入れたらすぐにWebにアクセスしてアプリケーションを使えるようになるべきだ」と話した。
ピチャイ氏はデモで、ASUSのEee PCでChrome OSが7秒で起動し、さらに3秒でアプリケーションにログインする様子を見せた。同OSはChromeブラウザ――現在4000万人のユーザーを抱えている――とルック&フィールが似ているが、ユーザーインタフェースは正式立ち上げ時には変わっているだろうと同氏は語った。
同氏は、Chrome OSのアプリケーションタブでGmail、Googleカレンダーなどのアプリを開いてみせ、アプリをウィンドウに固定することで「お気に入り登録」する方法を説明した。Chromeブラウザでは既に、Webページに対してこの操作ができる。ユーザーがよく使うアプリを手早く開けるようにするだめだ。
AppleのiPhoneやAndroid搭載スマートフォンと似たアプリメニューもあり、アプリをクリックして立ち上げることもできる。ピチャイ氏がGoogle Talkのアプリケーションタブをクリックすると、Gmailのチャットウィンドウのように、ポップアップウィンドウが立ち上がった。Googleはこれを「persistent window(永続的ウィンドウ)」と呼んでいる。
同氏はまた、別のアプリケーションタブを開いてU2のYouTubeの動画を視聴したり、Chrome OS上でGoogleブック検索を使って本を読む様子をデモした。スクリーンショットやビデオ、Chrome OSの資料をGoogle Watchに掲載している。
同氏は、Chrome OSは従来のデスクトップアプリケーションには対応せず、すべてのアプリはWebアプリケーションになると語った。同OSはクラウドに依存しているため、ユーザーがプログラムをインストールしたり、アップデートを管理する必要はない。「コンピュータがやってくれるはずだ」と同氏。
ユーザーがChrome OS搭載のNetbookを紛失しても、新しいマシンを購入してGoogleアカウントにログインすれば、Webアプリ、キャッシュされたデータ、背景などのカスタマイズデータなど自分のデータにすぐにアクセスできる。
Webに対するセキュリティ上の脅威が存在することから、Chrome OSのセキュリティは多くの人にとって大きな疑問となっていた。
ピチャイ氏は、GoogleはChrome OSのコードをすべて理解しているため、リブートの際に不正なプロセスを検出し、システムを管理できる可能性は高いとしている。eWEEKはChrome OSのセキュリティに関する詳しい記事(英語)を掲載している。
dm1が搭載するCPUは、CULV CPUのCeleron SU2300(1.2GHz)で、多くのネットブックが搭載しているAtom N280(1.66GHz)とはそもそも製品ラインが異なる。このCPUは、Atom N280よりも動作クロックは低いが、消費電力の多さを除けば性能はあらゆる部分で上だ。通常のCore 2シリーズと同じ基本アーキテクチャを採用しており、デュアルコアCPUなので複数作業の同時実行時にもあまり速度低下を感じることがない。
TDP(Thermal Design Power:熱設計上の最大消費電力)は、Atom N280が2.5W、Celeron SU2300が10Wだ。Atom N280と比べるとずいぶん消費電力が高いように感じるかもしれないが、同じ45nm世代の通常版Core 2 Duoが25Wであることを考えると、かなり低い。ちなみに、CULV CPUのラインナップには、CeleronだけでなくCore 2 Duoもある。Core 2 DuoとCeleronの大きな違いはL2キャッシュの容量で、Core 2 Duoが3MB、Celeronが1MBとなっている。TDPはどちらも同じである。dm1は、Core 2 DuoではなくCeleronを採用することで、ネットブックに近いところまで価格を下げている。
CULV CPUのCeleron SU2300(1.2GHz)を搭載している。メモリは2GB、OSはWindows 7 Home Premiumの32bit版だ CPU-ZでCPU情報を見てみたところ、CPUは定格よりも高速で動作しているようだ。1.2GHzよりも50MHz高い1.25GHzで動作していた
CPUと共に、ネットブックとの差が大きい部分がチップセットだ。dm1が採用しているチップセットは、多くのノートPCと同じ、Intel GS45 Expressである。ネットブックの場合は、通常はIntel 945GSE Expressを採用している。この2つのチップセットは、対応FSBクロックが1,066MHzに対して667MHzだったり、対応メモリがDDR3-1066に対してDDR2-533であったりなどいろいろと違いはあるのだが、もっとも大きな違いはグラフィックス機能である。Intel GS45は、DirectX 10に対応するIntel Graphics Media Accelerator 4500MHD(以下、GMA 4500MHD)を内蔵しており、一方のIntel 945GSEは、DirectX 9.1に対応するIntel Graphics Media Accelerator 950(以下、GMA 950)を内蔵している。
この2つのグラフィックス機能は、コアクロックがGMA4500MHDが533MHz、GMA 950は250MHzであり、性能にかなりの差がある。どちらのグラフィックス機能も、最新の3Dゲームを遊べるほどの性能ではないが、GMA 4500MHDでなら、動作が軽い3Dゲームや少し古いゲーム程度なら何とか遊ぶことができる。また、GMA 4500MHDは、MPEG-2、H.264(AVC)、WMV9(VC-1)の動画再生支援機能を搭載しているので、動画再生時のCPU負荷を抑えることができる。一方のGMA 950は動画再生支援機能を搭載しない。
